【職場実習から就職に結びついた事例紹介】株式会社CAC
公開日:2023-03-14
私たちは半田市、阿久比町、武豊町(一部)をサービスエリアとするケーブルテレビ局です。 ケーブルテレビ局と言えば放送に関わる事業だと思われがちですが、インターネット等の通信サービスも提供しています。
■企業インタビュー
法定雇用率の引き上げに伴い、障害のある方を1名は雇う義務が発生しました。あいち障害者雇用総合サポートデスクより障害者職場実習のための面談会のご案内をいただき、実習面談会の申し込みをしたところ、その時点で、当社の近くの障害者就労支援機関に就労希望の方がいることをご紹介いただき、実習面談会を待たずに、その方に実習に来ていただけることとなりました。
・実習内容とスケジュール
《事務作業》※実習時、就労後ともに同内容
・PCでのデータ入力、作成
・書類整理
・機器清掃
<実習時>就業時間9:00~15:00※実働5時間、休憩1時間
AM:PCでのデータ入力、作成
PM:機器清掃
一日5時間の実習を10日間実施
<就労後>就業時間9:00~16:00※実働6時間、休憩1時間
・実習前の不安と実習後の変化
「どのような業務まで任せることができるのか?」、「どのような指示の仕方であれば業務を行っていただけるのか?」、「どういった点に配慮をしなければならないか?」という不安がありました。
実際には、曖昧な指示ではうまく伝わらないため、「誰でも業務ができるように分かりやすく伝える事」を考えるきっかけになりました。
社内の理解促進のため、様々な部署の業務に携わっていただきました。実習後に各部署の対応者にアンケートを取りましたが、採用に対して肯定的な意見を多く聞くことができました。支援機関の方には、出前講座を開催して頂いたことも、障害の有る方と関わることについて社員全員のハードルを下げることに繋がったと感じています。
・これから実習を検討する企業へのアドバイス
実習前は「障害者雇用は全社的にフォロー体制を万全に整えなければ難しい」と身構えていましたが、実習を行ったことで、その方に沿ったフォローをすれば良いことが分かりました。まずは実習を受入れてみて、その方にあった業務が社内にあるかどうかを把握するのがよいと思います。その際、どれか一つの業務を任せると絞り込まずに、多くの部署で関わりを持つことで、どこかの部署の人員に負担が集中するということがなくなり、社員も受け入れやすくなると思います。
■Aさんインタビュー
高機能自閉症です。対人関係が苦手で、何を話したらいいか分からないことがあります。今回、CACさんは電車通勤しやすく、仕事内容もパソコンを中心とした、自分の希望する事務仕事なので応募しました。
応募前はハローワークで求人について調べていましたが、求人票の書面だけでは分からないことが多く、今回、実習の機会を頂けましたのでチャレンジしました。初めての実習だったので、最初は「この職種の雰囲気があっているか」「仕事内容を覚えられるのか」不安でした。
実習後は「実際の企業がどのように動いているのか」が、この2週間の実習である程度分かり、就労に対する不安が解消されました。
今後は、パソコンの実力をもっとつけて、仕事の役に立ちたいです。また、今年か来年ぐらいに車の免許を取って、通勤やお出かけのときに役立てたいです。
■支援機関インタビュー
当事業所でCACさんから機器清掃を請け負っていたため、企業実習に入る前に事業所内で作業訓練を行いました。また、通勤電車や通勤経路を確認しました。実習に入る前には、「事務作業」に対するご本人のイメージが漠然としていましたが、実習することで改めてこの仕事をやりたいと思え、より自信がついたようです。
実習前のCACさんとの打ち合わせの中で、質問内容から受入れに対して不安が大きいようでしたので、受け入れるにあたっての疑問や不安を少しでも解消できるよう質疑応答を行いました。実習後のアンケート内容が受入れに対して前向きな意見が多く見られました。
■企業情報
企業名 | 株式会社CAC | ||
本店所在地 | 愛知県半田市有楽町8丁目26番地の2 | ||
社員数 | 49名 | 設立年月日 |
1982年6月8日 |
業種 | 放送業 | 資本金 | 1億円 |
事業内容 | 有線一般放送事業 |
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企業HPのURL | https://www.cac12.jp/ | ||
障害者雇用人数 | 1 名 | 障害種別 | 知的 |
障害のある社員への支援体制 | 実習時の対応部署の社員にて業務内容を指示、フォロー |